Netflixオリジナルドラマ【地獄が呼んでいる】が2021年11月19日に配信開始されました。
Netflixが公表している英語以外のテレビ番組部門のランキング(11月15~21日)で視聴時間総合1位を獲得し、71の国と地域でTOP10入りを果たす好調振りです。
同じくNetflixオリジナルドラマの【イカゲーム】が2021年9月17日に配信されて以来1位の座を守ってきましたが、今回【地獄が呼んでいる】に1位の座をバトンタッチする形となりました。
メガホンを取ったのは、映画【新感染 ファイナル・エクスプレス】(2016年)で知られるヨン・サンホ監督。
全6話のうち、前半の3話は未知の現象に人々がパニックに陥る様子が描かれています。
後半3話では、人々が新真理会の教えに従い、怯えて暮らす者と、過激な行動に走る者とがいる、混沌とした4年後の世界を描いています。
出典:Netflix
【地獄が呼んでいる】あらすじ、画像付キャスト紹介、感想
ドラマ【地獄が呼んでいる】あらすじ
ネットを騒がせている『矢じり』が発信する警告。
それは、法の元で人間たちが正当な裁きを下せなかった者たちが、神の使者により地獄に連れていかれる。
というものだった。
良くある狂信者の発言だと笑っていたある日、ソウルの街に神の使者が現れ、多くの目撃者の中、男性が無惨に殺害される。
出典:Netflix
この衝撃的な映像は瞬く間にネットで拡散され、人々を恐怖に陥れた。
人々がこの現象の真意を求めている中、現れたのが新真理会の議長チョン・ジンス(ユ・アイン)だった。
彼は、これまで人間が行ってきた悪行に神が剛を癒し、自ら罪人に鉄槌を下していると言う。
そんな中、使者から告知(地獄に行く日時を言い渡される)を受けたと言う女性ジョンジャが現れる。
ジンスはまだこの現象を現実として受け入れられない人々のために、試演(神の使者が告知を受けた者を地獄に連れて行く。)を生中継させて欲しいと依頼する。
その見返りに、巨額の報酬を渡すと。
二人の子供を持つシングルマザーのジョンジャは、子供の安全と引き換えにこの依頼を受け入れる。
告知の日、国民が生中継に釘付けになっていると、三体の怪物が現れ、ジョンジャに暴行を加えた後、眩い光を浴びせる。
そして、怪物たちは何処かへ消えてしまい、残されたのは焼け焦げた遺体だけだった。
この衝撃的な放送で、国民はジンスの発言を信じ、新真理会に傾倒していくこととなる。
ドラマ【地獄が呼んでいる】キャスト
ユ・アイン(チョン・ジンス役)
出典:Netflix
新真理会の議長
育った施設を18歳で退所すると、世界を回る旅に出た。
その旅の途中、偶然試演の場を目撃する。
その後、新真理会を設立し神の代弁者となった。
キム・ヒョンジュ(ミン・ヘジン役)
出典:Netflix
ソド法律事務所弁護士
人権派弁護士。
告知を受けたジョンジャからの依頼で、子供達を海外に逃す助けをする。
キム・シンロク(パク・ジョンジャ役)
出典:Netflix
子供の前で地獄行きを告知された母親
それぞれ父親の違う一男一女の子供を持つシングルマザー。
屋台の店で生計をたて、貧しくとも幸せな日々をおくっていたある日、子供の前で告知を受ける。
ヤン・イクチュン(チン・ギョンフン役)
出典:Netflix
刑事
妻を殺害した犯人は薬物中毒だった為、軽い刑になったことに憤りは感じているものの、刑事として法を遵守したいと思っている。
イ・レ(チン・ヒジョン役)
出典:Netflix
ギョンフンの娘、新真理会の信徒
父の前では普通を装っているが、母を殺した犯人に対する怒りを抑えられずにいる。
キム・ドユン(イ・ドンウク役)
出典:Netflix
新真理会に傾倒する過激派集団・矢じりのリーダー
奇抜なウィッグとメイクで素顔を隠し、ネット動画配信を通して人々に暴力的行為を煽る。
パク・ジョンミン(ペ・ヨンジェ役)
出典:Netflix
テレビ局の番組PD
新真理会に対して懐疑的で、臆することなく批判を口にする。
生まれたばかりの我が子が告知を受ける。
ウォン・ジナ(ソン・ソヒョン役)
出典:Netflix
ヨンジェの妻、赤ちゃんの母親
集中治療室で治療を受ける新生児の母親。
夫に見せる動画を撮ろうとした時に、我が子が告知を受ける場面を撮影してしまう。
キム・ジョンチル(イ・ドンヒ役)
新真理会2代目議長
ジンスの後を継いで新真理会の議長になる。
より強い力で国民を縛り、新真理会の力の拡大を狙う野心家。
リュ・ギョンス(ユジ執事役)
出典:Netflix
新真理会の執事
新真理会に傾倒する絶対的信者。
ドラマ【地獄が呼んでいる】感想
【イカゲーム】以上に残虐な【地獄が呼んでいる】。
これから視聴する方は覚悟が必要です。
第一話から告知を受けた男性の元に3体の使者(巨大ゴリラ?)が現れ、男性を投げ飛ばして弄んだ挙句、高温で焼き殺す衝撃シーンから始まります。
しかし、本当に残虐なのは、ねじ曲がった正義をかざして過激化する矢じりメンバーによる暴行シーンです。
見るに耐えず、早送りしてしまうほどでした。
残虐繋がりで比較すると、ポップな色彩と厳格なルールの元でゲームが淡々と行われる【イカゲーム】がマイルドに思えるほどです。
なんと言っても【イカゲーム】は、参加者が自分の意思でその場にいると言う点が大きく違います。
対して【地獄が呼んでいる】は、当初は何らかの罪を犯した者が告知を受けると思われていましたが、どうやら無作為に選ばれ、言わば事故や災害にあうレベルの不幸ではないかと分かってきます。
しかし、そこで方向転換することができない世論は、告知を受けた者は罪人と言う考えで突き進みます。
集団心理、同調圧力、恐怖によって人々は冷静な判断ができず、こんなにも良心を失ってしまうのかと恐ろしくなります。
そんな残虐シーンてんこ盛りですが、続きが気になって最後まで見てしまう作品でした。